「大学、大学院の学費をなくせ」と騒ぐ若者はもう大人に期待するのはやめなよ
このブログでは、日本の大学、大学院教育システムを批判する記事を何本か公開してきました。
世界大学ランキングで日本の大学が全くランクインしていないと騒ぐ大人達に言いたい事
どうして大学院生はこんなにも不遇な境遇なのだろう:文系vs理系
大学院生に当たり前の様にただ働きをさせる教授はこの世から消えてほしい
僕の基本的な立場は、「一定以上の学力を有する学生(特に理系学生)は授業料を免除されるべき、もしくは十分な奨学金を与えられるべきであり、大学院、特に博士課程は給与制にするべき。その代わり、大学教育のシステムをもっと厳格化するべき」というものです。
(こういうことを言うと大人はだいたい「予算はどうするんだ」とバカにしてきますが、その議論は長くなるのでまた別の記事で論じます)
この立場の理由は簡単で、学費をなくすことで博士まで進む優秀な学生を増やし、日本の研究力、科学技術力をあげて、将来的にグローバル展開できるビジネスの種を増やすためです。
iPS細胞のような研究はこれからも継続的に生まれてくるでしょうか。
Googleのような、世界を席巻するIT企業は日本に生まれてくるでしょうか。
日本には天然資源はないんですから、研究を活発にして、将来的な利益を確保する必要があるのです。
しかし、日本の現状はなんとも残念なものです。
OECDの多くの先進国では大学(院)教育の無償化、そして給付金の配布までされているのに、日本の大学は国立大学でさえも高い学費を払わされます。
たとえ優秀な学生であってもです。
(私立の場合は免除がありますが)
そんな状況に怒ってか、ここ数年で学生の「学費デモ」がかなりの頻度で行われているようですね。
例えばこちら。
僕は彼らのスタンスには(ちょっと甘ちゃんだと感じるところはあるが)基本的に賛成なのですが、最近はなんだか大人に期待するのはやめようという考えに行き着きました。
こんなに長い間、研究力向上の必要性、日本の将来的な科学技術力の確保の必要性が訴えられているのに、日本は一向に変わろうとしません。
大人が変えようとしないのです。
今の政府のスタンスは以下の動画で確認できます。
(共産党の動画ですが、なかなか参考になります)
この動画内で「現状は改善すべき」と首相や文部科学大臣は答えていますが、もう数年前から全く同じ議論をしているのですよ。
下の動画(2008年の国会の様子)を見てみてください。
議論は全く同じです。
いつになったらこの国は本格的に若者に投資をし、未来の日本を良くしようと考え始めるのでしょうか。
もう大人に期待するのはやめて自衛しよう
僕はもう、大人に期待するのはやめました。
だって、これ以上イライラするのは時間の無駄ですから。
結局、いくら訴えたってしばらくは変わらないんです。
もちろん100年後は変わっているかもしれませんが、今の世代が大人になるころまでにドラスティックな変化があるわけではないんです。
いつまでたっても変わらない大人たち、必死に勉強をしている若者たちからお金を巻き上げる大人達を哀れんで見ることにしました。
そして僕は、自分でお金を稼ぎ、自分で学費を払う選択肢を選びました。
学生という身分と同時並行で、ネットを使ってビジネスを展開し、ある程度のお金を稼ぐようになりました。
現代の世の中はとっても便利になっていて、
Google Adsense
Amazon associate
各種ASPサービス
クラウドソーシング
ネットショップ
Airbnb
各種SNS
などなど、ネットを使えばどんな人でもある程度のビジネスを展開できるようになっています。
自分の専門性、趣味、特技を比較的簡単にお金に変えられる世の中なのです。
ですから、「学費をタダにしろ!」と叫んでいる学生の方!
訴えるのもほどほどにして、自分でお金を稼いでみましょう。
どうせ必死に訴えたって、あなたの今の学費が無料になる確率は0です。
あなたの奨学金の返済が免除される確率はほぼ0なんです。
だったら自分でお金を稼いで、しっかり学費を払って、自分よりももっと若い世代にそのお金が回るようにしてあげればいいじゃないですか。
今の大人は僕たちを救ってくれなかったんですから、そんな奴らは最大限の軽蔑をしつつ、自分より下の世代を僕たちが大切にしていけばいいじゃないですか。
その方が、よっぽど建設的です。
ドワンゴ役員の夏野さんも個人でお金を稼ぐ必要性を論じています(博士課程の学生に対してですが)。
もちろん僕は「大人に対しての訴えるのをやめろ」と言っているのではありません。
むしろ、訴えは続けるべきです。
しかし、自分の大切な時間を多大に捧げてまで今の大人に本気で訴えても、だいたいは徒労で終わるんですから、ある程度の自衛策を自分で準備するべきだと思うんです。
そして、将来僕たちが大人になった時に、もっと若者にチャンスを与えられる国にしていったらいいんじゃないでしょうか。
将来、日本がもっと世界から尊敬される国になればいいですね。
そのためには、若者への投資はとっても大事なんです。