「大発見」の思考法を読んでの感想
今日はiPS細胞の発見者である山中先生とノーベル物理学賞の受賞者である益川先生の対談本である「大発見」の思考法のレビューです。
はじめに
僕がこの本を手に取った理由はとっても単純で
「山中先生が大好き」
だからです。
山中先生はもはや日本の分子生物学の神様の様な存在で、僕もいつか山中先生のような研究成果を世の中に出したいといつも願っています。
そんな山中先生はiPS細胞という偉大な発見をされるまでにどういうマインドセットを行ってきたのか大変気になったため、この本を読んでみました。
全体の感想としては、「とっても参考になる本」でした。
本の内容
この本はiPS細胞と対談相手の益川先生のクオーク理論の簡単な紹介からはじまります。
各解説はそこまで掘り下げているものではないので、もし詳しくしりたいならば他の本を手に取ってください。
第二章からはお二人のこれまでの人生についてが語られていきますが、ここで以外にもこの偉大な二人の人生は似ていることがわかります。
キーワードは「ふらふらの人生」で、人生は一本道を歩くのではなく、いろいろ遠回りをした方が面白いとお二人ともが納得しています。
その後、本の内容は研究における思考法に始まり、研究人生における辛かったことなど、研究者にとっては非常に為になるお話が収録されています。
感想
この本で一番面白かったことは先ほども述べたように、お二人の人生のふらふら暦です。
山中先生はどちらかというと最初から人生をふらふらすると決めていろいろなことを経験されたのではなく、様々な挫折を経験してふらふらの人生になっていったようですが、お二人とも今は「人生は一直線のものより回り道の方が面白い」と同調されていたのがとても印象深いです。
素人の考えですと、何かしらインパクトのある研究をするにはそれ一本で突き進んで行く方が効率的かと思っていましたが、それはなんだか間違いなんだと気づかされました。
また、山中先生がアメリカで経験したプレゼンの授業の話も大変参考になりました。
山中先生の講演を何度か拝聴したことがあるのですが、なんというかとっても「堂々としている」話し方なんですよね。
プレゼンにぶれがないというか、聞いていてとっても安心するんです。
その秘密がこの本にしっかりと書かれていて、これから数多くのプレゼンをこなさなければいけないだろう自分には大変参考になりました。
↓山中先生の高校生に向けた講演です。
あっ、あと山中先生がアメリカの研究所の秘書(男性)に狙われた話がおもしろかったです。
参考本
この本を読んで山中先生と益川先生の思考法や人生観が学べますが、研究内容の詳細はあまり触れられていません。
もしそれらも同時に知りたいという方がいたら次の本も副読本として読んでみてください。
理解がとっても深まるはずです。
それでは、大発見」の思考法のレビューを終わります。
研究者だけではなく、一般の方にもすすめたい本ですね。